音響制作会社に依頼する前に知っておきたい見積もりと費用相場

音声などの収録で、音響制作会社に依頼するのが初めての場合、どのような準備が必要か、どこまで対応してもらえるのかが不明確なまま進行すると、見積もり段階で戸惑うことがあります。収録から整音・納品までの流れや、スタジオ利用の可否、費用に含まれる作業範囲などは、制作の進行に大きく関わる重要な要素です。

また、見積もりに記載された金額がどの作業に対する対価なのかを正しく把握しておくことで、予算のコントロールやスケジュール調整もスムーズになります。

こちらでは、音響制作会社への依頼を検討している方に向けて、見積もりの確認ポイントや費用相場、スタジオ収録ができる制作会社へ依頼するメリットなどを詳しく解説します。

見積もり時の大事なポイント

見積もり時の大事なポイント

音響制作を初めて依頼する際、何にいくらかかるのか、どこまで対応してくれるのかを明確にしておくことで、後のトラブルを防ぎ、スムーズな進行につながります。以下では、見積もり時に確認したいポイントを整理します。

料金の構成要素を理解する

音響制作の見積もりは、主に収録、編集、整音、ミキシング、納品形式などで構成されるプロダクション(制作会社)の費用と、声優費やスタジオ利用料等、外部に発生する費用があります。実際の作業内容に応じて見積もりがどう変動するかを確認することが大切です。

希望内容を事前にまとめておく

制作内容が不明確なまま依頼すると、見積もりの精度が下がります。使用目的(CM・ゲーム・館内放送など)、収録時間、声優の人数、納品形式などは、依頼前に可能な範囲でまとめておくことで、見積もりもスムーズになります。

修正対応の範囲と費用を確認する

初稿提出後の修正対応が、基本料金に含まれているかは重要な確認項目です。収録の差し替えや再編集などが発生する場合、追加費用がかかることがあります。どの程度までが無償対応の範囲なのか、事前に確認しておくことで予算の管理がしやすくなります。

スケジュールによる費用加算の有無

短納期や深夜対応など、特殊なスケジュールでの依頼は割増料金がかかる場合があります。希望納期とあわせて、追加費用が発生する条件を事前に確認しておくと安心です。

音響制作の見積もりは、単なる金額の提示ではなく、制作全体の進行に直結する重要な要素です。見積もり内容を正確に理解し、必要な情報を整理してから依頼することで、納得感のある音響制作ができます。

依頼の費用相場

依頼の費用相場

音響制作を外部に依頼する際には、どのような業務にどれくらいの費用がかかるのかを把握しておくことが大切です。費用の内訳や相場感を理解することで、適切な依頼先の選定や予算管理につながります。

主な費用項目とその相場感

音響制作の費用は、以下のような項目ごとに発生するのが一般的です。

企画費・ディレクション費

音響監督として、全体構成や進行管理などを担当する場合の費用は、1時間あたりおよそ5,000円です。

声優出演費

キャストの人数・人気度・収録時間・案件内容によって大きく異なります。ゲームを依頼する場合の相場は、最低でも3万円程度からですが、プロモーションやラジオ出演を依頼する場合は、別途交渉が必要です。

キャスティング費

声優に出演いただくためには、各事務所との交渉とスケジューリングが必要です。通常、キャスティング費は声優出演費の10%かかります。また、音響制作会社と各声優事務所様との信頼関係も、希望の声優を採用できるかどうかの大きな要因になります。

スタジオ費

株式会社ブレインストームのスタジオを利用する場合は、1時間あたりおよそ2万円です。機材やエンジニア費用、音響監督費用も含みます。外部のスタジオを利用する場合は、都度ご相談になります。

編集・整音費

収録音声の編集やノイズ除去、整音などにかかる費用で、収録する台詞数によって決まります。台詞数が1000ある場合、およそ20万円かかります。

ゲーム組込作業費

収録した音声をゲームで利用するためには、ゲームエンジンへの組込も必要です。UnityやUNREALENGINEなどへの組込、またサウンドミドルウェアへの組込も行います。

見積もり金額の幅が生まれる理由

音響制作の費用相場には幅がありますが、その背景には以下の要因があります。

制作の規模・内容の複雑さ

演出意図や台本の分量、必要な技術レベルによって費用が大きく異なります。

声優出演費の幅の大きさは最も大きな要因です。プロモーションも兼ねて、有名声優を採用した際は非常に高額なギャランティを要求されるケースがあります。

収録内容の違い

一見同じようなゲームの音声収録でも、台詞の内容によって、かかる時間が大きく変わってきます。短いリアクションボイスなのか、長い説明台詞なのか、など収録内容が変われば、必要な収録時間も自ずと変わってきます。

希望納期

短納期対応が必要な場合、スケジュール確保のための追加料金が発生することがあります。

費用を抑えるための工夫

予算が限られている場合でも、以下のような工夫でコストを抑えることが可能です。

  • 声優の人数を絞る、兼役を検討する
  • 台詞量を調整して収録時間を短縮する
  • 編集や整音作業を一括で依頼する

音響制作の費用は、目的や内容に応じて柔軟に設計されるべきものです。相場を理解しつつ、希望のクオリティやスケジュールに合わせて最適なプランを検討することが大切です。

スタジオ収録可能な制作会社へ依頼をするメリット

音響制作を依頼する際、スタジオ収録に対応している制作会社を選ぶことで、音質や進行管理の面で大きなメリットが得られます。特に声優を起用する収録や、BGM・効果音とのミキシングが求められる案件では、スタジオ環境の有無が作品の完成度に直結します。

高音質な収録環境が整っている

スタジオ収録が可能な制作会社は、反響やノイズのない環境で、専用機材とプロのエンジニアによる高品質な音声収録が行えます。宅録では対応しきれない複数人の収録や、演出の細かな調整も、スタジオであれば柔軟に対応できます。

収録から整音・納品までを一括対応できる

スタジオを保有または手配できる制作会社は、収録だけでなく、音声編集、ノイズ除去、ミキシング、マスタリングまでを一貫して担うことが可能です。業務の分断を避けられるため、進行管理の手間が軽減され、完成までのスピードとクオリティが両立しやすくなります。

演出意図に沿ったディレクションが可能

その場で演技の指示を出し、録り直しができる点も、スタジオ収録の大きな利点です。演出意図に合わせた表現力の調整がその場で可能となり、キャラクター性の強化やシーンに応じた音作りが実現します。特にシビアなタイミング調整や感情表現を求める作品では、スタジオ収録が有効です。

ゲームへの組み込みを理解している

コンシューマゲームなのかスマートフォン向けゲームなのか、それだけでも音声の音量幅が変わってきます。ゲームプラットフォームに応じた調整は音声でも必要です。

また、ミドルウェアへの組込も重要な作業です。

音響制作において、スタジオ収録対応の有無は制作会社選びの大きな判断材料の一つです。予算やスケジュールとのバランスを取りながら、より完成度の高い音響作品を目指すためにも、設備と技術のそろった制作会社への依頼を検討することが重要です。

音響制作会社への依頼で高品質な音声演出を実現

音響制作を初めて依頼する際は、見積もりの確認ポイントを押さえたうえで、費用相場やスタジオ設備の有無にも注目することが大切です。希望する演出やスケジュールに適した対応が可能かどうかを判断し、必要な情報を整理してから依頼することで、トラブルを防ぎ、スムーズに制作を進められます。

特に、スタジオ収録に対応している音響制作会社であれば、音質・演出・進行管理のすべてにおいて安定したクオリティが期待できます。声優を起用した収録や作品の世界観を音で表現するための音響設計など、実績とノウハウをもつプロフェッショナルの力を活用することが、作品全体の完成度を高める近道です。

株式会社ブレインストームでは、スタジオ収録を含む音響制作全般に対応しております。キャスティングや整音、演出意図に即した音作りなど、柔軟かつ丁寧な対応を強みとしております。お見積りのご相談も承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

音響制作のご依頼なら株式会社ブレインストーム

会社名 株式会社ブレインストーム
所在地 〒186-0002 東京都国立市東1−8−2国立東壱番館201
TEL 042-571-8360
営業時間 平日 10:00-19:00
事業内容
  • ビデオソフト、コンピュータソフトウェア、シーディーロム等のマルチメディア全般の企画、開発、制作
  • コンパクトディスク、ミュージックテープ、ビデオなどの原盤の企画、制作
  • コンパクトディスク、ミュージックテープ、ビデオ、コンピュータソフトウェア等の販売
  • マルチメディアの研究、開発及びそのコンサルタント業務
  • 広告、宣伝に関する企画ならびに制作
  • 知的財産権(著作権、商品化権等)の実施、使用、利用の許諾、維持、管理
  • 音楽著作権の管理
  • 音楽著作物(録音録画物・楽譜等)の利用の開発
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